探偵小説のためのインヴェンション「金剋木」

ヒトならぬ兄妹たちを残酷に縛る伝染病と掟。どこまでも静かな刻を過ごしてきた彼女たちに、大きな転機が訪れる。

水里あかねと小諸るいかは、四国の山奥、樹海の中の廃校に迷い込んだ。そこに住むのは、太陽の下を歩くことを許されない月光のような兄妹たち。伝染病と掟とに支配された彼女らは、しかしあかねたちの来訪を契機に、極めて特殊な「密室殺人」を経験することとなる。それはやがて、あかねを伝染病に感染させ、コモを大きく苦悩させてゆく……


著者のひとこと

陰陽道という幻想と、西洋の幻想が交錯します。

講談社

発売日
2009.09.07