侵略少女 EXIL girls

神はいるか。天国はあるか。地獄はどうか。我々が地に創られ、生を営み、死んでゆくその意味は……今夜こそ謎は解ける。最後の門の扉が、開く。

かつて我々を暗黒の地上へ追いやった神と天使。この裏切りを断じて許す訳にはゆかない。我らを見捨てることの罪と恐怖を思い知らせ、再び楽園に我らの魂をつなぎとめるのだ。4月7日金曜日、神のさだめた約束の日に門は開く、必ず。我々は、そのためにこそ少女らの命を積み上げてきたのだから。神よ、もう我々を拒むことはできない。また我々を愛するのだ、永遠に……我々は、あなたに……
ガラパゴス化の枢奥と最果てに到達した、総伏線主義に立脚するフーダニット本格。日本本格に対する遺言にして最後の答え。Tout-en-un.

著者のひとこと

ロジック本格に始まりはあるが終わりはない。無限。
作家にも始まりはあるが使命を終えて滅びゆく。有限。
ただまさか、こういう終わり方をするとは想像の埒外でした。
ロジック本格の作家が記憶障害を発症すれば店仕舞いしかありません。世界的疫禍をにくんでも詮無きこと。
前日に書いたことを記憶できない中、「古野の前に古野なく、古野の後に古野なし」と評していただけるよう、最後の死力を尽くし、私の自負が許し頷いてくれる作品に仕上げました。私の最後の答えにして最後の挑戦状。記憶にとどめていただければ幸いです。
だくかんほがけだらなよさ。

光文社

発売日
2022.10.19