時を壊した彼女 7月7日は7度ある

時は繰り返す。私達は時を繰り返せる。あのひとが死んだ7月7日をもう7度だけ繰り返せる。だから、あのひとを救うのはたやすい ……はずだった。けれど!!

7月7日。部活仲間5人のささやかな星祭りを、謎の大爆発が襲った。その爆風は、部長の真太を吹き飛ばし殺害してしまう。
爆発の原因は、未来からやってきた同年代の少女・ハルカとユリ。どうしても叶えたい夢のため、タイムマシンを強奪して過去にきたふたりは、「着地」に大失敗してしまったのだ……
生き残った現代人の光夏たちと、漂流者のハルカたちは、どうにか協力して真太が死んだ7月7日の歴史を書き換えようとする。
だが、時を繰り返す都度、真太を救うどころか、何故か犠牲者はふえていってしまい……


著者のひとこと

書き始めてから気付いたのですが、7月7日が少なくとも7度あるということは、最低でも7本の、組立てがまるで異なるミステリが必要となるわけで……
かつ、それがいわば大河として、最後には1編の長編ミステリにならなければならない。「もちろん」本格ミステリにならなければならない。
私は直感と一太郎のお告げだけで書く作家なので、本作品ほど脳が爆ぜそうになった作品は初めてです。
『禁じられたジュリエット』『終末少女』の系譜につらなる、ノンシリーズ〈戦う少女本格〉連作の一品にふさわしいと思っています。

講談社

発売日
2019.10.15