警察庁長官直属・「監察特殊事案対策官」綾子警視正。彼女が今般おしおきするのは、なんと警察署にアングラカジノを開帳した不届き警察署長らで……
ビーコンズフィールド公爵令嬢にして西有栖宮家第一女子・綾子女王。カントリーハウスで暇をもてあます有閑貴族(有閑華族)の彼女は、帝陛下の警察官にあるまじき不埒なおまわりどもを許さない。女警を性風俗に沈める輩、警察署や交番で勤務中に淫猥な行為を頑張る輩、あろうことかアングラバカラを警察署で開帳する輩……彼女のオニキスの瞳が輝くとき、悪逆警察官どもに、純然たるカネと権力任せの謀略が炸裂する。ひたすら力業で、だ。
著者のひとこと
今般は綾子の華麗なる使用人たちと、華麗なる親族たちが活躍します。ハウスメイドの友梨・絵美、アンナ伯母様ことオールバニ公爵夫人、おばあちゃま[グラニー]こと前西有栖宮王妃正子殿下は、書いている本人が、まあとんでもない奴等だなあと思いました。
新潮文庫
- 発売日
- 2020.9.1